会計2科目には順調に合格
私は、令和6年度税理士試験の相続税法を受験しました(たぶん落ちてる)。でも昨年度以前は消費税法を3回受験して3回不合格となっています。
私の受験歴は次のとおりです。
平成30年度 財務諸表論 不合格
令和1年度 簿記論 合格
令和2年度 財務諸表論 合格
令和3年度 消費税法 不合格
令和4年度 消費税法 不合格
令和5年度 消費税法 不合格
令和6年度 相続税法 (結果待ち)
初めて税理士試験を受験した平成30年度は、その年の3月から独学で勉強開始をしており、時間的にも勉強の質的にも合格は無理と思っていたので、記念受験でした。でも、財務諸表論の理論は本試験でも得点率が良く、また、学術的な内容が面白かったので得意分野であると感じていました。
そこで、私は、翌年度の試験に向けて、資格の大原の受講料をケチるために「財務諸表論は簿記論の計算ができるようになればおのずとできるようになるだろう」という希望的観測から、簿記論だけを受講することにしました。
当時は結婚していたものの、まだ子供もいませんでした。妻もTOEICで900点超を得点するための勉強をしていたため、平日の夜は2時間自宅で、週末は土曜日だけ丸一日図書館で、夫婦二人で勉強していました。
簿記論の勉強はかなり苦しく、確認テストも平均点あるかないかくらいでした。直前答練や全国公開模試も採点したくないほど思うように得点できず、ほんとうにつらかったです。当初は、財務諸表論も合格を狙っていたのですが、そんな気持ちは徐々に薄れていき、結局、簿記論1本に絞ることとしました。試験数日前から発狂しながら復習して、試験日を迎えました。
結果は、合格でした。つらかった日々の努力が報われたと感じました。それはそれはうれしかったです。
簿記論の受験後、資格の大原の財務諸表論の初学者1発合格コースを受講しました。簿記論で計算の基礎があったこととと理論の内容が面白かったことから、かなり早い段階で良好な得点率をキープしていました。これはきっと合格できるだろうと思っていました。
結果、合格でした。簿記論と時ほどではありませんでしたが、それでも努力はやっぱり報われるんだと感じました。
消費税法1回目
会計2科目を獲得して、ずっとやりたかった税法科目の勉強を開始しました。多くの人と同じように消費税法を選択し、資格の大原の消費税法の初学者1発合格コースを受講しました。
実は、この税法の勉強が始めての年、税法の勉強したさに負けて、なんと同時に所得税法も受講していました。分量が多いので同時は無理かもとは思っていましたが、消費税法に合格して次は所得税法を受験したいから先行して所得税法にも触れておこう、という発想から同時受講していたのです。
案の定ですが、12月初旬頃から、受講ペースに遅延が生じました。特に所得税法の小テストの理論暗記学習に大幅に時間を割かれるかたちで徐々に後ろ倒しとなっていき、消費税法の学習にも多大な影響を与え始めました。
そこで、結局、消費税法1本に絞りました。なんだかんだ3月くらいになっていましたので、3月から所得税法の勉強はやめて、ひたすら消費税法を勉強しました。平日夜2時間、週末は朝1時間、夜2時間といった感じです。
振り返ると、当時、理論と計算の勉強時間のバランスがよくありませんでした。財務諸表論のときのように、計算をメインに行い、理論はすきま時間でちょこちょことやっていました。
試験1か月前に、理論の完成度があまりに低すぎて焦りました。問われたことに対して該当する理論の冒頭の文言を思い出すことはほとんどできませんでした。計算問題も、取引区分を身に着けることで精いっぱいで、総合問題では納税義務判定だけ電卓を使用し、取引区分は分類のみを行って勉強時間を節約していました。
試験2日前から一日12時間くらい理論暗記を復習し、短期記憶でもできるだけ試験会場に暗記したものを持っていこうと必死でした。
結果、54点で不合格でした。理論の山が当たったのと、計算問題が「課税売上割合に準ずる割合」を適用する総合問題と改正されたばかりの「居住用賃貸建物の調整計算」の個別問題だったためボーダーが下がり、不合格ながらも意外と得点できていたなあと思いました。
消費税法2回目
勉強不足であったものの、1回目の受験で勝手に手ごたえを感じた私は、2回目こそは消費税法に合格したいと意気込んで、資格の大原の1月開講経験者コースを受講しました。講師の方は、経験者向けに解説をしてくれますので、各論点の趣旨や背景、より詳細な知識が身に付き、知識の基礎がしっかりとしてきたという実感がありました。
理論も出題可能性の低いものについても、隅々まで精度高く暗記しました。暗記が進んできたため、ようやく、複合理論の問題などを初見で対応できるようになりました。
少なくとも、大原の計算テキストや理論テキストの知識はしっかりと身についたと思います。そして、絶対合格してやると満を持して2回目の消費税法の本試験に臨みました。
結果、56点で不合格でした。
敗因はわかっていました。それは時間配分に失敗したからです。令和4年度消費税法の本試験は、計算問題に原則課税と簡易課税の2題が出題されました。よくあるパターンではあったのですが、簡易課税の問題がふつうに解答すると50分を要するような内容だったのです。
私は、それまで、簡易課税は満点をとりにいくものだという認識でいたので、簡易課税から解答し始めて、本来は15分程度で切り上げなければいけないところを、35分ほど粘ってやってしまいました。やばいと思って本則課税を解答し始めましたが、納税義務判定のボリュームがありすぎてこれまた30分かかってしまいそうだったので、ほぼパニックになりながら取引区分の分類をし始めました。「ああ、失敗した」と感じながら、試験を終えました。
解答速報を見ると、簡易課税は業種区分ができていれば合格ライン、とありました。ほとんど、電卓をたたく必要はなかったのです。
時間をかけて知識を固める努力をしましたが、時間配分の誤りによって、不合格となったわけです。
消費税法3回目
2回目の試験は、知識的には合格ラインにいるにもかかわらず、時間配分を誤ったせいで得点すべきところを落としてしまい、4点足りずに不合格となったことから、3回目の受験に向けては、知識の補強よりもとにかく時間配分を上手に行うことを意識して勉強しました。
これまた資格の大原の1月開講経験者コースを受講して、計算を復習しつつ、常に時間を意識して解答するようにしました。理論にしても計算にしても、知識は十分ですので、知っているからといって解答しすぎないように気を付けました。複合理論も柱が多い場合には、要件のみを解答していく方法をとったり、計算問題も納税義務が3期分ある場合には部分的に解答したりと、気持ちを抑えてまんべんなく解答することを心掛けました。
本試験の1月前頃に実施される、資格の大原とTACの公開模擬試験ではともに全国で上位4%に入ることができました。
いつもどおり解答していけば、本試験は上位1割以内に入るはずだから、次こそはかならず合格できると思っていました。
結果、56点で不合格でした。なんと昨年と同点。。。
本試験の感触は、時間配分もうまくいってそれなりに計画どおりに解答できたと感じていたため、このときはなかなかショックでした。
敗因となったのはおそらく、解答したい気持ちを抑えすぎた、ということです。
気持ちを抑えて解答しすぎないように訓練していたのですが、それが逆にあだとなったようでした。計算問題で、調整対象固定資産の計算があったのですが、私は、これまでの学習で、下手に解答して時間を浪費しないように、時間のかかりそうな場合にはあえて解答しないという練習をしてきました。
でも、今回の本試験の場合は、意外と時間のかからない内容だったようで、解答すべきものだったわけです。つまり、解答すべきかどうかの判断を誤ってしまったのです。
私になりに最大の努力をしてきたつもりなのに、合格という形で努力が実ることはありませんでした。くやしいくやしいくやしい。
税法の合格難易度は高い
簿記論、財務諸表論であれば、多少のミスがあっても、なんとか合格していることがある、と思っています。でも、税法では、ほとんどの受験生が精度高く知識を網羅していて、百戦錬磨の答練をやっていますから、一瞬の油断で足をすくわれることになります。
私は消費税法に3連敗をしました。ほんとうに、合格するつもりで挑んだんですけどね。ちなみに、消費税法4回目だと沼にハマりだしそうな気がしまして、ついでにインボイス制度も試験範囲に含まれてくることになるので、いったん相続税法の受験に切り替えました。
令和7年度試験に向けて、フレッシュな気持ちで消費税法を勉強して、相続税法と併せて消費税法の合格を目指したいと思います。