所得税は高所得者には冷たい

 私は税理士試験を受験しているサラリーマンです。

 所得税法も学習したことがありますが、所得税というのは、累進課税となっていて高所得になればなるほどどんどん税額が多くなっていきます。

 正直、年収600万円くらいのサラリーマンでは、所得税額というのは実はたいした額にはなりません。扶養親族がいる場合や住宅ローン控除を受けている場合にはなおさらです。

 むしろ、住民税の負担のほうが気になるくらいです。

 でも、所得が1600万円くらいの人は、所得税額ってかなり高額です。

 所得税ってやさしい~って思って稼いでいたらあるときあれれ?めっちゃ高いこわいおそろしい!みたいな感じになります笑

 所得金額が2000万近くになったりそれ以上稼いでいる人は、きっと私みたいなサラリーマンには想像できないくらい忙しく仕事をして、そして優秀な人たちです。

 所得税は、現役で稼いでいる人が納税することになるので、個人的には高所得者の人たちはもっと少ない税額でよろしいのではないかと思っています。

 一生懸命努力して稼いだのに稼いだ矢先にやたらに徴収されるのはかわいそうです。

 資産税を中心に据える

 収入に課税するのではなく資産に課税したほうが税制改正の納得感があるのではと思います。

 そこで私が勝手に思いついたのは、相続税のような資産税を、生前のうちに課税できないだろうかということです。

 いやいや、私がめちゃくちゃ課税したい人に見えるかもしれませんが、前提として理解してほしいのは、私はあくまで現役で仕事をして稼いでいる人たちの所得税をもっと減らしてあげて、その減収分を補填する意味で、いわゆる資産家ニート的な人々に対して相続税的な資産税を課税すれば、ずっと公平感があるのではないかということです。

 なんか、相続が発生しているわけではないけれど、相続税みたいな、ある一定時点における保有資産に対して課税するシステム、なんてどうかな~と考えていたら、相続税申告書の11表のようなものが、既にあるではありませんか。

 それは、財産債務調書です!

 財産債務調書は、ある一定の要件(ざっくりいうと富裕層)に該当すると、毎年末時点の保有資産と債務を一覧表にして、税務署に提出するものです。

 財産債務調書に記載する資産の評価額は、相続税財産評価基本通達とは異なるもの(一緒でもいいと思いますが)でわりとアバウトな感じですが、これをもっと厳密に、つまり財産評価基本通達に則って評価して、資産と負債の差額である純資産額に対して、税率何%といったふうに課税するというのはどうでしょう。

 まあ、毎年やるとこりゃ大変な作業ですから、例えば5年に一回とか?にしますかね、年齢の末尾が0と5になる年の翌年6月30日までに申告、納税を済ます、みたいな具合でいかがでしょうか。

 土地は、保有しているだけで固定資産税が課税されますから、それとの兼ね合いで土地は除外しましょう。

 やっぱりメインは有価証券かなと思います。土地は不動産取得税、固定資産税、所得税(譲渡所得)と課税がんじがらめですが、有価証券は保有しているだけでは課税されず売却時点で課税されるだけですから、保有していること自体に課税するのも必要でしょう。

 とはいえ、投資を促進させることも大切ですから、有価証券を持っているとめちゃくちゃ課税されるではまずいので、うーん、では課税標準を有価証券とそれ以外(例えば預貯金)の2つに区分して、有価証券を基礎とする課税標準に対する税率を、それ以外を基礎とする課税標準に対する税率よりも低くなるように設定するはどうですか、投資、したくなりますか笑

 例えば、有価証券を基礎とする課税標準には軽減税率0.8%、それ以外には標準税率1.0%なんてどうでしょう。

 もし、12月31日時点の保有している有価証券評価額が3億円、それ以外の資産(たとえば預貯金)が2億円だとしたら、3億円×0.8%=240万円、2億円×1.0%=200万円で合計440万円。これが5年に一回やってくる、どうですか。

 というか、現行の財産債務調書は提出要件に収入要件がありましたね、この際収入要件を外してしまいましょう笑

 

 以上、たわいもない新しい課税方式のお話でした。

 おやすみなさい。