相続税法受験1年生です
令和6年8月7日(水)に実施された税理士試験の相続税税法を受験してきました。前年以前に消費税法を三回連続受験して三連敗した私は、インボイス制度が初めて試験範囲に含まれる令和6年度消費税法の受験を一時撤退して、今回は初めて相続税法を受験しました。合格済の税法科目はなく、税法受験経験は消費税法しかないのに合格難易度が高いとされる相続税法に挑戦したかたちです。
学習時間はどれくらいだったのか
私は、資格の大原の令和5年9月開講「初学者一発合格コース」のWeb通信で学習してきました。前回本試験3回目の受験となった消費税法の学習はもう知識的には完成していて、解き方の訓練に終始していたため、久しぶりに新しい税法を0から学習するのはやっぱり苦しいものがありますね。ちなみに人事異動で仕事内容も新しくなった時期で、なんだか毎日疲れていて、なかなか積極的に学習に取り組めなかった感があります。
それでも、ほかにこれといった趣味もありませんので、ほかにやることもなく、電車通勤時間の理論暗記時間も含めれば、平日には毎日平均して2時間は学習に費やしていたと思います。週末は、家族もいますので、だいたいは土曜日の夜2時間、日曜日の昼2時頃から5時までの3時間とその夜1時間を学習に充てていました。まあ、実際は、翌日の仕事が憂鬱すぎて映画を見に行ったりしていた日もありますが。。。
累積学習時間を丁寧に記録している受験生もいるみたいですが、わたしはこれまで一度も計算したことはありません。今回初めてざっくり計算すると、うーん、約768時間ですかね。試験1か月前くらいからもう少し時間をかけたとしても、800時間にもいかないくらいの計算です。しかもこれは大原の聴講時間も含めてですので、3年選手や5年選手がたくさんいるといわれる相続税法受験生と戦うにはあまりにも経験値不足。
というわけで、私は、相続税法は今年度はさほど期待せず、山が当たったりしてあわよくば合格すればいいやといったずいぶんなめ切った気持ちで受験しました。
試験直前の習熟度はこんな感じ
私は、理論暗記はさほど嫌いではありません。通勤電車の中や就寝前に唱え続けて、昨日覚えていなかった一文が、今朝思い出せるだけでちょっぴりうれしくなって、その繰り返しでなんだかんだおおむね理論テキストは暗記が完了した状態で試験日を迎えています。
ただ、相続税法って、理論問題が事例2題構成なんですよね。消費税法のように個別理論とか複合理論があるというわけではなくて。事例問題って、条文暗記がぎりぎり完了した程度では対応できないことが多いので、正直受験生としては最低ラインに乗ったぐらいの習熟度だったと思っています。
計算は、ぎりぎり財産評価や税額控除などをひととおり計算できるかなくらいのレベルでした。模擬試験を時間制限にかかわりなく解答していって、70分経過時点で財産評価が終了するかしないかそのあたりで、税額控除やれてない、、、と思いながらそのまま計算していって、でも85分経過したくらいで体力が尽きて途中で解答をやめる、みたいなことをしていました。
なので、納付税額まで計算する練習はほぼやれていない状態です。ただ、講師の方が、口酸っぱく「前回の本試験を何度も解いてください、今年も試験委員が同じだから似たようなスタイルの出題でしょう」というので、本試験前2週間の間に3回解答しました。第73回の試験は、計算の分量が少なめで、70分以内で納付税額まで解答可能ということだったので、70分以内で完答する訓練を3回しました。
理論問題が出題予想されている生前贈与加算や相続時精算課税制度で、計算が前回のような70分完答問題であれば、もしかすると合格が狙えるかもしれないと淡い期待を抱いて受験に臨みました。
受験の感想
結論からいうと、計算がうまくいかず、不合格確定といった感じでした。私は、理論→計算の順番で解答しました。理論50分計算70分の想定です。
理論は、贈与税の配偶者控除と生前贈与加算が絡む問題、持分の定めのない法人と措置法70の非課税の問題でした。贈与税の配偶者控除と生前贈与加算は、あるあるテーマですので、初受験の私にもほぼ対応できていたと思います。でも、持分の定めのない法人は、近年出題が多くてランク外といった扱いを受けていたので、2回ほど理論暗記をしたものの、直前には確認していなかったため、書くことができませんでした。
というか、課税関係を問われていたのに私は相続財産を贈与した場合の連帯納付義務を解答してしまいました。試験中はしめしめこんなところが出題されるとはな、これはもらったぜ、とか思っていましたけど解答速報を見てがっかりしました。措置法70は解答できましたので、ランク外だったことを考慮すれば、案外悪くない出来だったと思います。
理論をきっかり50分で終了させて、計画どおり計算に突入したときは、もしかしたら合格狙えるんじゃない?と思い始めていて、鼻息が荒かったのですが、計算をやり始めてしばらくしてこれは無理そうだとなってしまいました。
というのも、あれほど練習を積んできたはずの相続人判定でしくじってしまったのです。被相続人に非嫡出子がいる設定でしたが、認知の有無の記載がありませんでした。あれ、いつも書いてあるのになあ、そういえば、大原の問題集のなかに、被相続人が女性のパターンがあったから、これも女性なのかな?と思い、性別の説明がどこかにあるはずだと思って文章をいろいろさがしたのに見つからない、え、被相続人は男か女かどっちなの??って、いや、焦っているくらいなら先に財産評価をやってしまおう、と思い先に進むことに。
雑種地??やったことないけどこんな感じかな…戸惑いながら進めましたが、とにかく残り時間がなくなってきていました。相続人判定をしていないので、生命保険金等の非課税や相続税額の加算の判定もできず、いいかげんもどらなくちゃ!と残り5分のところで相続人判定にようやくもどってきたものの、あいかわらず性別がわからず、あわあわ言っているうちに終了時間に。
答案用紙を回収している間にじっと親族関係図を見ていたら、ああ、なんと図のなかに、被相続人の相手が「男」と書いてあるではないか。なぜ、気づかなかったのだろうか、一生懸命「被相続人の性別」を探してましたが、なんと図の中に被相続人の相手の性別が示してあったとは。。。
いや、ほんとにこれはもう経験値不足のせいだと思っています。過去にも同じ形の出題があったはずですので、過去問をきっちりこなしている多くの受験生にはなんとも感じなかったところなんだと思います。うわあ、相続人判定さえできていれば、かなり合格に近かった気がするんですが、くやしい。
ちなみに、あまり褒められることではありませんが、自己採点をしてませんので、点数を示すことはできません。でもきっと、不合格通知?は45点くらいで郵送されてくるのではないかと思います。うー、相続人判定おそろしや。
今後の方針
計算の練習あるのみかなと考えております。総合問題の練習不足が明らかになったかたちです。大原の講座は来年の1月開講経験者コースにするとして、今年いっぱいは相続税法の計算をたくさん解いて経験値をつけていこうと思います。
来年は、消費税法と相続税法の2科目受験をしようかなと思っています。消費税法は、インボイス制度の部分を知りたいので、1月開講経験者コースで、相続税法と並行してやっていきたいです。ちょっと大変かもしれませんが、両方とも絶対将来生きてくる知識だと思いますのでがんばっていきたいです。